無性愛の社会人の日常

一人は淋しいけれど、
他の人とどうも人との接し方が違うとうっすら気付いた
社会人の備忘録です。

好きな人は出来る謎

この辺りが無性愛ではないのではないかと思うが、
好きな人は出来る。
基本的に大概の人は
「好き」「嫌い」「覚えていない」
の3パターンで、嫌いな人はやがて覚えていない人になっていくので、
私の人生には好きな人と記憶に無い人が殆どを占める様になる。


逆にうちの母親は人のことを異様に覚えている能力が高く、
私の小学校からの同級生を親コミで覚えている。
そもそも私は性別もそうだが顔で認識しないので記憶の鍵が極端に少ない。
声だったり匂いだったりホクロや服の好みだったりするが、
一回6年も同じマンションに住んでいた同級生(研究班も何もかも一緒)を
マンションで見かけた時に、いつもは「綺麗系メイクもしっかりお姉さん」風だった彼女がスッピン&ジャージでゴミを出しているのを見て本気で誰か分からなかった。
喋りながら白目の色素沈着を見て彼女が誰かをようやく思い出したが、
逆にそんなところで人を覚えているのか、とそっちを驚かれた。


付き合っている人間も一ヶ月会わないと忘れてしまう。
メールも通話も継続していてもコレなので多分何か脳の機能に問題があるのだと思う。
ひたすら性行為に対して耐えていたシチュエーションならかなり覚えているが、
恋人達の記憶はパーツでしかない。


何故そんなにキスをしたら気持ち良いと思えて、
性行為をしたら幸せだと思えるのか分からない。


かと言って私にも好きな人は前述した様に発生する。
好きな人はこちらを性的な対象として見ない限りは好きな人のままだ。
実際の行動に出られなくても耐えられている気配だけでどんどん相手に対しての好きという気持ちが目減りして行って、最終的には嫌いにカテゴライズされる。


一人だけ過去に同じような好きをキープ出来た人が居た。
その人はすば抜けて頭が良く、ゲーム感覚で数学を解いていたが、
英語やその他の教科には興味が無く理系以外は壊滅的に悪かった。
(運動は出来た)
その人との会話は非常に心地よく、
「この人のこと好きだなぁ」
と思えた、


取り敢えず向こうは性的なことはしたいらしく、
この人なら我慢しても良いか、としてみたら向こうから求められなくなった。
最初は寂しかったが、徐々に向こうも
「好き=性行為は何か違う」
という結論に至っていたということが判明。
今は性的な交渉は無く添い寝をする関係に落ち着いた、
会話してても会話は途切れない、とにかく楽しい。


しかし問題は私が引っ越したことによりもう会えなくなった。
今もよくやり取りをしているが、
近くに居れば良かったなといつも双方確認してSkypeを終了。
多分今まで出会った中で一番思考回路が似ている人間じゃ内科と思っている。


今夜も我慢すると言ってくれた人と食事に行くが
日に日に好きと言う感情が目減りして行っていて辛い。
告白されるまではとても好きだったのに。
自分の好きと言う感情が分からない。

人は死ぬ

伯父が亡くなって早いものでもう四十九日であった。
従兄弟は伯父が亡くなる前に入籍しており、
丁度来月結婚式予定だった。
叔母達は「兄さんも高齢だったしそのままの予定で結婚式をしたらいい」と
葬儀の席で述べていたが、結局来年に延期になったようだった。


私は今まで色んな結婚式に参加して、
そのカップルの愚痴や離婚に至った経緯も聞いて来て、
他人同士が結婚して、そして家族を作ると言うことはとてつもなく大変なのだなぁと痛感している。


従姉妹には結婚なんかしない!と結婚式貯金を崩して海外にバックパッカーとして出奔し、
そしてその先で出会った韓国人と結婚したりしていたし(やりとりは英語らしい.大変だ)、
大学時代の初彼女とそのまま結婚し、何も家事をしてくれないと泣く人も見た。


でもいつも思うのは結婚式という物凄い儀式をとりあえず協力して共同作業出来る相手が居ると言うことは幸いだなぁ、ということだ。
私は皆のことがほぼ平等に同じ位好きで、
相手がやって欲しいと言えばやれるんだろうけれど、
具体的には想像ができない。


私を見つめて可愛いと言ったり、カッコいいと言ったりする人々の前で
私は取り敢えず「ありがとう」という術だけは手に入れた。
照れることも無いし、謙遜することも相手の意見への否定の様に感じるし


でも最近、抱きしめられながら自分から抱きしめることが無いことに罪悪感を抱き出した。
空気は読めるので抱きしめられたら抱きしめ返すけれど、
それをすることで私の中の何かが否定され、すりつぶされて行く。
相手に分からない様に笑顔でその行為を行うけれど、
この関係も長く続かないだろうなぁとしみじみ回想しつつ、法事を終えた。


伯父はきっと幸せだったのだろうなぁ。
私も早く俗世から離れたいものです(死ぬと言う意味ではなく)

何となく始めてみた

きっかけとしてはTwitterでLGBTの話がフォロワーさんの間で出ていて、
非性愛(人を好きになるけど性的には見れないレベルだとこれなのか?)だったなぁと
思って備忘録を付けようと思ってはじめてみた。


きっかけをくれた人はSM関係の方らしいけれど、
取り敢えずお互いが同意見だったのは
「私が貴方を矯正してあげよう」
って来られると困ると言う感情だった。
多分マイノリティは何の問題も無い人からしたらその場の思い過ごしとか、
過去の嫌な恋愛経験から歪んでしまった一時的なものでしかないと思われるのだろう。


過去を振り返ると一応自分の性認識は実在の身体のものと思われるが、
こうでなければ嫌だという程でも無く、
こうであって良かったという程でも無く、
女なら女で良いや、男なら男で良いや、程度のものである。
お付き合いを申し込まれる機会にも恵まれていたので、
お付き合いもしてみた経験はある。男女共に。
しかしその全てにおいて相手に対して私が抱く「好き」と、
相手の私に抱く「好き」がズレていた。
今ソフレ(添い寝フレンド)という単語が出て来たのを見て「これだよ〜」と思う。
性的に何かをしたいと思うことは無いし、
性的なことは夢も見たことが無い(これは人に言ったら驚かれたが本当に無い)。
一人でも半年に一度するかしないかで、多分禁止されたらもうしないと思う。
実行した経緯も直近のものは思い出せない。


可愛い女性を見たら可愛いと思うし、
美人な女性を見たら嬉しい。
イケメン(自分にとって)を見てもイケメンだー!と思う。
ただ、その人とどうこうなりたいと言うのは特に無い。


とても良い人が居て、お互いに知人以上になったとしてもそこで止まってしまう。
付き合うきっかけはあくまで相手に言われたというのが9割で、
残りの1割は余りに自分から見て美しい人だったからお付き合いして下さいとお願いしたが、
性的な関係を結ぶ段に至ると一気に積極性を失って来た。
非常に相手からしたら「何でだよ」という人間だったと思う。
色んな人と付き合い、別れを繰り返して来たが
別れた人に縋り付いたことも殆どない。
(縋り付いたときは未だ若くてその人以外を捕まえられる自信が無かった頃で、
今となると純粋に「この人が自分と別れることで幸せになるなら嬉しい」という気持ちで別れ話に応じている)


幸い仕事柄男女差別は無い環境の特殊職についているし、
このまま相手も居ない状態で終わるかなとは思うけれど(しっかりとした性嗜好がある人を自分の我が儘に付き合わせるのは流石に酷だと思う)、
可能だったら同じような人と、理解し合って支え合って、偽物かも知れないけれど家族のような物が作れたら良いなぁと思って今日からブログを時々書こうと思う。


因みに今は10歳年下の男性が告白して来てくれたので、理由を説明してお断りしたが、
友達にはなりたく無いと言うので友達以上の関係を結んでいる。
辛うじて自分に出来る最大の接触がキス程度なので毎回申し訳ない。
この関係もいつまで相手が我慢出来るのかで成り立っていると思うと、
物凄く申し訳ないが、手をつなぐと温かいのと相手の優しさで完全に流されているダメ人間です。